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不妊治療の病院選び



不妊治療をなさっている方と治療を通じていろいろなお話しすることが多いです。

そのなかで病院の話題はやはり中心ですね。

私が考える病院選びのお話を少しさせていただきたいと思います。


1、タイミング、人工授精の段階までの方へ

赤ちゃんが欲しいと病院にいかれると、とりあえず一通りの検査のあと、タイミング指導や人工授精といった手段が選ばれることが多いと思います。

この場合の病院選びはさほど神経質にならなくても、いいのではないかと思います。気に入った先生、通いやすい病院などを選べば充分だと思います。

また、ホルモン剤などの量もできればあまり使わずにとは思うのですが、この段階で結果が出る人は、どんなやりかたでも結果がでますし(^^;)、短期間ならば、先生のご指示に従ってやっていっていいと私は思います。


2、人工授精で3,4回を過ぎても

タイミング、人工授精で3,4回を過ぎても妊娠しなかった場合は、悩み所ですね。ここで一番注意しなければならないのは、投薬の受けすぎです。残念ながら、きつい薬を使って沢山排卵させればさせるほど、先細りのようになってくる印象を私は持っています。

3、4回人工授精をしてもダメならば、中途半端な治療で投薬などを受け続けないようにしたほうが、ご本人の身体のため、そして今後のためによい結果がでると思います。この先、体外受精などになったときにも、この段階であまりにも薬をかけすぎていると、うまく採卵できない、薬に反応しないということがあるようですね。

なるべく力をためて、体外などの時に備えるためにも、安易に中途半端な治療をせず、身体作りに励まれてはと思います。

また、この段階から3の段階に進む間の身体作りとして、鍼灸などを選ばれるのは非常によいことだと思います。この期間に、人工授精ではダメだったのにポロリと自然妊娠したという方を何例も私の治療室では体験しています。気楽に楽しく身体作りをしましょうね(^^)


3、さて体外受精

体外受精での病院選びは大変ですね。

薬のかけ方、採卵、受精、凍結について、胚盤胞についてなどなど病院によってかなり考え方が違い、どの方式がよいのかとても結論は出ません。

ただ、体外受精ですんなりできる人は、3回目ぐらいまでにぽろっと妊娠できます。この段階までで妊娠できる人は、どんなやり方でも差異はないのではないかと思います。つまり凍結でもフレッシュでも、どんな薬でも、妊娠するときはするというのが、私の印象です。

この段階での病院選びは、体外受精の実績がある病院、培養などのスタッフが充実している病院。顕微授精までできる病院という程度は最低限抑えておかなければならないと思います。

また、先生や病院の考え方で、薬の使い方の多い少ないは非常に違います。 このことは、長い目で考えると大きな作戦の違いになります。

あまり病院を変えるのはまた問題があります。

迷ってばかりでは先にすすみません。ご縁のあった先生を信頼して採卵数で3回が1セットだというつもりでトライしていただければと思います。


4、3回体外受精をしたけれど・・・・

問題はここからですね。

3回ぐらいまでで、すんなりいく人は行くのですが、そうでないケースは残念ながら長期戦も視野に入れた対応が必要だと思います。

そうすると一番気にしなければいけないのは、薬のかけ方。

毎回じゃんじゃんと薬をかけるやり方だと、本当に先細り(薬を沢山かけても反応が悪く卵が取れなくなってくる)になってしまいます。此まで来る場合は年齢も高いケースが多いので、時間との戦いもあります。

よく病院の先生と相談して、方針があわなければ転院やむなしといったところでしょうか。




私が現段階でお勧めの病院は、(病院名までは書きませんけど)薬を最低限つかい、過排卵をさせず、一個の卵子が取れればそれでいいんだといった感じでやっている病院です。思うに、あまりにも無理をしても、それがいい結果につながらないのが不妊治療ではないかと思うのです。治療に、あの薬もこの薬も、たくさんホルモン剤をかけて、沢山卵子を取る。こういった足し算治療は私はあまり賛成できません。私がお勧めだなあと思う病院は、そういった意味で引き算治療を思い切って選択しているなと感じる病院です。

妊娠したい!という思いで頑張っている方は、とにかく肩に力が入って足し算治療に向かいがちだと私は思います。

肩の力を抜いて、楽に、たのしく、気持ちよく生活して欲しいなって思います。そしてまるで、グリコのおまけのように赤ちゃんにめぐり合えたら素敵だなって私は思うのですよ。

ある病院での説明会で、体外受精での成功率は25% 胚盤胞まで行った場合は50%というお話があったそうです。つまり、7割ぐらいの方は、体外までおこなっても、残念ながら結果がでないということです。不妊治療のゴールは妊娠と思って挑まれると、ゴールのない挑戦をし続けてしまうことにもなってしまいます。


妊娠のためだけにあなたの人生があるんじゃない!

私は、鍼灸治療を通して妊娠へのお手伝いをしています。

不妊治療をと希望なさった方でも、私がお手伝いをしているのは、気持ちのよい身体作りだと思っています。その結果として妊娠があればとっても素敵だけど、妊娠というゴールがなくても、気持ちよい身体作りを鍼灸を通してしていただけたらそれはそれで素敵だなって思うのです。

女性の身体に、子供が授かるツボがあるのではなく、あなたの身体を気持ちよく、元気にするツボがあって、それにアプローチしていくことであなた自身が元気になり、はつらつとして生きていって欲しいなって私は思うのです。

鍼にきても、妊娠、妊娠妊娠ってお念仏のように思ってしまわれるのならば、鍼治療だってお休みしてもいいと思うのですよ。妊娠のために、一生懸命頑張っているのはよくわかるのですが、妊娠のためだけにあなたの人生があるんじゃない!って私は思っちゃうのです。ちょっと顔をあげれば、沢山の世界はひろがっています、赤ちゃんをもつことも確かに素敵な世界だけど、他にもいっぱいある、そのことを忘れないでって思うのです。






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