2007年6月20日 山下湘南夢クリニック
「不妊と鍼灸治療」講演記録
私と不妊との出会い
私が「不妊」という言葉と初めてであったのは、23年ほど前の自分自身の妊娠出産体験のときです。
マタニティースイミングで出会った妊婦友達(のちにママ友達)が、長らく不妊治療をしていて
35才のときに病院の先生が「治療をおしまいにしましょう」といわれたのよなんてお話をしてくださいました。
そして彼女はコタツでなきにないたら、ぽこっと妊娠。そして翌年もぽこっと妊娠。20代の私には
30代後半の彼女も年子のママで沢山一緒に遊びました(^_^)。
私は内心「大学病院の先生が治療終了宣言をするほどの状況だったのに、年子がポンポンと生まれるのだから
不妊って不思議だなあ」と思っていました。そしていま不妊治療を皆さんにさせて頂く立場になると、このエピソード
からいろいろ考えることがあります。大きくは3つのキーワードとして考えてみました。
「三つのキーワード」
それは、①ひとつには35才というキーワード。②お医者さんがおしまいを宣言してくれたこと。③泣きに泣いたらぽこっと妊娠、連続して妊娠ということです。
①35才というキーワードは自然妊娠を狙う限界なんだと思います。
いままで一度も妊娠したことがない人の自然妊娠を狙っての人工授精までの治療の限界。
IVF-ETがなかったときは、ここが限界点だったんですね。そしていま私たちにこの限界を超え
させてくれたのがIVF-ET(体外受精―胚移植)ですね。
②お医者さんがお仕舞い宣言をしてくれたこと。
IVF-ET(体外受精―胚移植)は大きな朗報ですが、お医者さんからのおしまい宣言がなくなったように思います。ここで悩む方も多いですよね。このお仕舞いの仕方のご相談。実はとても多いです。一緒に一生懸命考えます、考えます。いつも考えています。
②-1決めると言うことの難しさ
おしまいを決めるのも大変ですが、不妊治療をするのかどうかということも決めるのが難しいです。つまり、妊娠なんて出来れば神様が決めてほしいですよね。この部分の相談も多いです。IVF-ETしようか迷っていると。こんな方の背中を今まで何人ボーンと押したことか。そして
皆さん、よかった!とおっしゃってくださいます。
③泣いたらぽこ、一人産んだらぽこ。
これは、この方の妊娠がいかにストレス状態によって身体が妊娠するための一連のシステムをスムーズに動かすことが
できずに阻まれていたのかという事実を物語っています。このあたり、鍼灸の得意とするところなんですよ(^_^)。おいおいお話をしていきましょうね。
不妊治療に鍼灸が力を発揮する大きなポイント
(ストレス状態の緩和と土台作り)
ストレス状態の緩和
先ほどのエピソードどうり、身体のストレス状態は不妊につながります。これをぱんっと払うには
鍼灸はとても力があります。身体が軽くなったりさっぱりする感じを治療後にもつ方がおおくいらっしゃいますが、
これはストレス状態が解かれたということにつながっています。
この方はいままで「妊娠に向かって頑張る努力」でたくさん頑張ってきて、精神的にも
おいつめられていたのだろうなあと思います。それが「ダメなんだ」と泣きはらすことで
このストレス状態がぱあっと取り去られたのだと思います。
「身体のストレス状態を取り除く」ほうほうには、いろいろなアイディアがあります。
鍼灸は治療院にお任せでいいので気楽な方法ですね。
このかたのように、泣きはらすのも有効な場合もありますが、かえって疲れて土台の力をそこなうことも
あるので要注意(^^ゞ。
また、楽しい身体がほっとしてさっぱりするようなセックスも、実は身体のストレス状態を取り除くよいものです。
妊娠は、セックスするから妊娠するのですけど、セックスそのものも、身体のストレス状態を取り除く
よい効果があるんですよね。ぜひ、楽しくやってくださいね(*^^*)
それから、不妊不妊、治療、治療と考えるのもストレス状態を作りますから、あまり煮詰まらず
「できることはした」と思ったら、頑固な思いは手放してみるのもいいと思います。
土台作り
そして、もうひとつは、身体の土台の力作りです。子宮も卵巣も骨盤内にあります。
臍下丹田という言葉がありますが、まさに女性にとっての臍下丹田にあるのが子宮卵巣です。この
力をつけていくのが、生命力をアップさせるという身体の土台の力をつけることにつながりますし、が不妊につながる、
土台の力のなさが不妊につながる。
鍼灸は土台である臍下丹田や腰、骨盤に体表から直接アプローチできます。つまり身体の中にマーキングをして
身体に「ここが中心だよ」と教えることができるんですよね。
とくに、この土台作りはご自宅でもしていただくことが出来ます。あとでお教えしましょう(*^^*)
ストレスの発散と、土台の力の関係
土台の力のないところで、発散をするとより土台の力が負ける。すると不妊につながるという
悪循環があります。これは、不妊治療をなさっている方を拝見していると、よく遭遇することです。
ストレス解消したいのです!!とおっしゃり、ぱあっと遊ぶ。遊ぶのはいいのですが、
ストレス発散以上に疲労困憊なんですよね。気分は楽しいからそのときはがんばっちゃう。
でも、翌日はぐったり。これでは、ストレス解消よりも、土台の力を失ったことの方が大きく
なってしまいます。
はじめに
ご挨拶、自己紹介
初診のテーマ
不妊治療に鍼灸は効くのか?
私と不妊の出会い
東洋医学で考える妊娠
ご自身でできる身体作り
身体作りには、東洋医学的診立てが必要です
最後に
|